Kyoko Shimbun 2012.03.15 News

和式便器の生産終了 318年の歴史に幕 これは嘘ニュースです

和式便器
 便器生産国内1位の株式会社東京トイレット(TOTO)は14日、年内で和式便器の生産を終了すると発表した。日々進化する洋式便器に押されるかたちで、近年和式便器の需要は大きく落ち込んでいることから撤退を決断。TOTOの撤退で、和式便器を生産するメーカーがなくなることから、国産和式便器はその318年に及ぶ歴史に幕を閉じる。

 TOTOが14日、マスコミ各社に送ったプレスリリースで明らかにした。和式便器は同社が元禄年間に創業して以来、長らく主力製品として販売を続けていたが、昨今では新規着工の物件のほとんどが洋式便器を採用しており、年々需要が落ち込んでいた。特に昨年度は生産150万台に対し、販売実績は3台と低迷。長期にわたる減産効果も出なかったため、年内をもって完全に撤退することを決めた。

 このような和式便器衰退の裏には洋式便器の技術革新があったことも事実だ。洋式便器がウォシュレットや温風乾燥、温熱便座などの先進技術を積極的に取り入れた一方、和式便器は変化を嫌うあまり、従来のスタイルに固執しすぎた側面もある。その弊害として、前後逆に座ったり、便器前方の覆い部分に腰をかけて使用したりするなど、和式便器の使い方がわからない若者も増えてきた。

 世界の便器事情に詳しい京都大学建築学部の坂本義太夫教授(ビデ論)は「西洋由来のハンバーガーが、『てりやきバーガー』として和魂洋才を体現したように、和式便器もウォシュレットや温熱便座など、洋式の良い部分を取り入れた『てりやき便器』を作るべきだった。これは便器に限らずだが、伝統の名の下に盲目的な国粋主義をつらぬくと、大抵ろくな事にならない」と分析する。

 TOTOでは今後、開発資源を洋式便器のみに集中。さらなる進歩を押しすすめるとともに、その第1弾として利用者の排便状況などについて的確にコメントする音声エージェント「尻(siri)」を年内にも発売する。

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