テレビ報道の中立性、2色化で対応 「停波」発言受け これは嘘ニュースです
2色テロップによる政治的に公平な報道例
政府・与党は、政治的公平性を欠いた番組作りに神経をとがらせており、8日には高市早苗総務相が、放送法4条違反を理由に電波停止を命じる「停波」の可能性にも言及した。
現在、民放各社で話し合われている2色テロップは、このような「偏向報道」批判を受けたもので、報道内容が政府見解と大きく異なる場合、政府見解を赤、別見解を青で重ねて表示する。そのままでは二重に表示されるため見にくいが、あらかじめ配布する赤・青の2種類のフィルター付きメガネをかけることで、どちらか一方だけが読み取れる仕組みだ。
例えば、アベノミクスについて「着実に前進」が赤、「大失速」が青で表示されていた場合、青メガネをかければ「アベノミクス着実に前進」だけが、赤メガネをかければ「アベノミクス大失速」だけが画面に映る。また、ニュース音声も、同じキャスターが内容の異なる2種類の原稿とコメントを読み上げるアフレコ方式で対応。主音声と副音声から、それぞれの番組内容を聞くことができる。
協議に参加する民放幹部は「両論併記を物理的に実現する画期的アイデア」と自賛する一方、別の幹部は「停波を免れるには仕方がない」と苦しさをにじませる。
メディアと報道に詳しい京都大学メディア情報学部の坂本義太夫教授(3D論)は「「色眼鏡でものを見る」が慣用句でなくなる日が来るとは思わなかった」と話す。