「運転下手なドライバーは右腕伸びる」 千葉電波大研究 これは嘘ニュースです
発券機や精算機との距離を補うため右腕が伸びたドライバー
調査は千葉電波大の石追突男教授らのグループが実施。年間300日以上車に乗っている無事故無違反の優良ドライバーと、年平均5回以上自損事故を起こす劣悪ドライバーそれぞれ200人について、右腕と左腕の長さの差を比較したところ、事故を起こすドライバーは、左腕より右腕の方が平均で83センチ程度長かった。優良ドライバーでは1人を除いて有意差は認められなかった。
右腕が伸びた理由について、石追教授は「運転が下手なドライバーはドライブスルーの受取口や発券・精算機まで適切な幅寄せができず、腕を強く伸ばす機会が増えるからではないか」と説明する。
筋肉や関節など人間の運動器系には、外部からの刺激に応じて形や機能を変化させる性質(可塑性)がある。テニス選手のラケットを握る方の手首が太くなったり、ピアニストの指の間隔が大きく広がったりするのもこの可塑性があるためだ。チケットやお釣りを取ろうと思い切り腕を伸ばす動作が、無意識的にドライバーの右腕を鍛えている可能性があるという。
優良ドライバーであるにもかかわらず右腕が伸びていた人は、左ハンドルの外国車に乗っていた。右ハンドル車中心に整備された日本の交通環境に適応しようとした結果、右腕が2メートル以上伸びたようだ。
自販機の下に落とした硬貨を拾う時や、背中をかこうとする時など、腕が伸びる利点は多い。石追教授は「運転免許証を廃止して運転技能を落としたり、発券・精算機を左側に設置したりするなど、人間が本来持つ適応能力を刺激する交通施策が求められる」と提案する。「AIの発達によって『人間の限界』がささやかれているが、今回の結果は人類に伸びしろが残っていることを示す一端になるのではないか」。
研究結果は、米科学誌「ヴァルチャージャーナル」6月号に掲載された。