恵方巻きリサイクル法案、今国会に提出へ 「エコ巻き」普及目指す これは嘘ニュースです
恵方巻きリサイクルの仕組み
節分に恵方を向いて食べると縁起が良いとされる「恵方巻き」は、本来関西のみで行われる地域的な風習だったが、太巻き寿司の販売促進を狙うコンビニチェーンが節分の習わしとして宣伝を仕掛けたことをきっかけに、2000年代ごろから急激に全国へと拡大した。
しかし流行の一方で、最近では売れ残った恵方巻きが「食品ロス」として大量に廃棄される問題が浮上。その廃棄量は金額換算で10億円を超えるとの試算もある。農林水産省は1月、業界団体に需要に見合う販売量にするよう通知した。
議連がまとめた恵方巻きリサイクル法案では、販売業者に対し、売れ残った恵方巻きを廃棄処分せず、専門のリサイクル業者に引き取らせることを義務付ける。リサイクル業者は、引き取った恵方巻きを再び海苔、すし飯、具材に分別し、翌年の恵方巻きの材料として保存、再出荷する仕組みだ。現在、売れ残った恵方巻きの廃棄率は100%だが、5年以内にリサイクルした「エコ巻き」が流通量全体の90%以上を占めるよう努力目標も付記する。
最初から調理する手間が省けることや需給関係などから、エコ巻きの価格は1年ごとに半額に値下がりする見込み。10回リサイクルされたエコ巻きの価格は、定価の1000分の1以下になるため、将来的には低価格化が見込めそうだ。エコ巻きの包装には、エコマークとリサイクル回数がそれぞれ印刷される。
法案の意図について、議連の鬼生田外彦代表は「あくまで、これ以上食品ロスを増やさないための緊急避難的法案だ。大量廃棄という視点から見れば、プラスチックストローと同様、恵方巻きの大量消費も時代の流れに逆行しているのではないか」と説明する。