世界遺産に「地球」登録 ユネスコ これは嘘ニュースです
名誉世界遺産に登録された地球
ユネスコのユネ・スコット事務局長がフランス・パリの本部で行われた緊急会見で表明した。世界遺産には「文化遺産」「自然遺産」「複合遺産」の3種類があるが、地球は「生命というかけがえのない存在を生み出したこと」を理由に、いずれにも属さない「名誉世界遺産」として登録される。また登録に伴って、地球上の文化的・自然的価値を持つ全ての場所が世界遺産に含まれるため、個別の遺産登録は終了する。
地球を世界遺産に登録した背景には、これまで登録を巡ってたびたび加盟国の政治問題に発展した事情がある。最大の拠出金を負担している米国は12日、「反イスラエルに偏向している」としてイスラエルとともに18年末での脱退を宣言。日本でも15年、中国が申請した「南京大虐殺の記録」が「世界の記憶(記憶遺産)」に登録されたことに反発し、分担拠出金の支払いを一時延期した。
また近年、遺産登録の経済効果ばかりに焦点が当たり、本来の文化的側面が二の次になっていることも問題視されている。
スコット事務局長は「今のペースで個別の建築物や景勝地の登録を認めていけば、100億年後には地球全体が世界遺産になる。今回の決定はその時計の針を進めたに過ぎない」「世界遺産登録で大騒ぎするなどオリンピックの招致活動と同じくらいくだらないので、これで終わりにしたい」と説明。「申請が認められなかった場所が荒廃していくのではないか」との懸念に対しては、「登録にかかわらず、文化的価値があるものを尊重するのが一流国家。登録してもらえないと関心も保全もままならないような国は二流」と一蹴した。