Kyoko Shimbun 2017.08.17 News

夏の夜空照らす「大文字」送り火 米加州でも これは嘘ニュースです

夜空に浮かぶ大文字「A」
 米国カリフォルニア州にあるスノーレオパルド山(標高2048メートル)で16日、毎年恒例の大文字の送り火(Bonfire of Uppercase)が行われた。市民や観光客らが見守る中、炎で描かれたアルファベット26文字が次々と山頂に浮かび上がり、夏の夜空を赤く染めた。

 「カリフォルニア大文字送り火」は、終戦後進駐軍として京都に来ていたアメリカ人教師マイケル・リテラシーが、伝統行事「五山送り火」に感動し、1948年、故郷のカリフォルニア州で紹介したことに始まる。

 日本語が読めなかったリテラシーは帰国後、持ち帰った案内書に書かれていた「大文字(だいもんじ)」を「大文字(おおもじ)」と誤訳。このため、初めての送り火では夜空に「A」や「B」などアルファベットの大文字が浮かび上がることになった。

 開催後まもなく見物客から誤訳を指摘されたが、米国では誤りを認めるとすぐに訴訟に発展するため、今日まで改められることなく続いている。また、15年に設立されたグーグルの持ち株会社アルファベット着想のきっかけになったとも言われており、今ではITの中心地にふさわしい光景として定着しつつある。

 午後6時ごろ、スノーレオパルド山の火床に「A」の文字が点火されると、さらに「B」「C」の火文字が続き、最後の「Z」まで26の大文字が市街地を取り囲むように赤々と浮かび上がった。

 インド出身で市内のIT企業に勤めるハンディシュ・ミッギさん(19)は「これを見るたび、カリフォルニアの夏を味わっているという実感が湧きます。日本人も今ごろ同じ大文字を眺めながら、夏を感じているのでしょうか」とスノーレオパルド山に浮かぶ「И」の字をじっと見つめていた。

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