お供え物が倍々に… 山形・累積地蔵の謎 これは嘘ニュースです
山形県南庄内村の累積地蔵
お供え物が増えていることが分かったのは7月中旬。いつもお供え物を持って累積地蔵を訪れる女性(78)が、栗まんじゅう2個を供え、翌週訪れたところ8個に増えていることに気が付いた。「いつもは1個だけだったので、お地蔵さんが2個供えたことを喜んでくれたのかもしれません」と話す。また、供えた物と同じメロンパン81個を受け取った男性は1人で食べ切ることができず、近所に配って回ったという。
確認のため、記者も試しに手持ちの100円硬貨2枚を袋に包んで地蔵の前に置いてみたところ、3日後には400円、6日後には800円に増えていた。どうやら3日ごとに倍に増える仕組みのようだ。いたずらにしても手が込んでいる。
南庄内村に住む郷土史家の宮田下男さん(57)によると、累積地蔵が建立されたのは江戸時代中期。飢饉による食糧不足に苦しむ百姓たちが地蔵に稲を供えたところ、またたく間に稲があふれ、人々の命を救ったという伝承が残っているという。いたずらの主について、宮田さんは「地元でもこの話を知る人はずいぶん減っている。郷土史に詳しい年配の人物ではないか」と推測する。
現代の錬金術に期待した記者は、先週さらに給料の約半月分10万円を包んで供えた。6日後の昨日、再び累積地蔵を訪れたところ、袋の中には2万5千円しか入っていなかった。