有志連合軍、鬼ヶ島に限定豆空爆 負傷鬼多数の情報 これは嘘ニュースです
誘導型豆ミサイルを発射する無人攻撃機
作戦を指揮した桃岸太郎司令官によると、節分出兵の準備中だった鬼の待機施設16カ所を標的に、午前5時から6時にかけて3回に分けて豆空爆を実施。誘導型大豆ミサイルと誘導型落花生ミサイルをドローンから発射した。作戦は予定通り終了したという。
豆空爆の背景には、この数年高まっていた人間側と鬼側の緊張関係がある。
人間側は鬼と共に邪気を追い払うため、手を使った豆まきを長年行ってきた。しかし、長引く不景気やコロナ禍など邪気の滞留が続いていることから、有志連合に加わる日本政府を中心に「日常を取り戻すには、本拠地・鬼ヶ島に侵攻して鬼を根絶やしにしするしかない」という先制攻撃論が高まっていた。
鬼との共存を認めない強硬姿勢に対抗する形で、鬼側も昨年から腰蓑(みの)から防弾チョッキに装備を変更。スタン金棒を携行するなどして自衛路線を強めていた。また、昨年末には島内各所に防空壕を建設する様子が偵察衛星の写真から判明している。
相互不信の高まりが頂点に達しつつある中、2月に入って始まった節分恒例の鬼の準備行動を有志連合軍が挑発行為とみなしたことが、豆空爆実施の最終的な引き金となった格好だ。
今回の豆空爆に対し、鬼ヶ島の牛頭(ごず)スポークスマンは「我々が節分に島を出ることは人間側も把握しているはず。主権侵害に強く抗議する」とする声明を発表。また、流れ豆の巻き添えで民間鬼数百鬼が負傷したとして「血も涙もない人畜の所業」と強く非難した。
鬼の一部は豆空爆の前に鬼ヶ島を出発しており、地域によっては残鬼が反撃に及ぶ可能性がある。桃岸司令官は「鬼は人の生き血をすする不埒者。見つけ次第ありったけの豆を撒いて殲(せん)滅してほしい」と呼びかけている。