シュレディンガーのネコ死なず 千葉電波大が再現実験 これは嘘ニュースです
箱を食いちぎって逃げたネコもいたという
この思考実験は、1935年、オーストリアの物理学者エルヴィン・シュレディンガーが提唱したことから、「シュレディンガーのネコ」として広く知られる。
量子物理学の分野では、粒子の状態は観測されるまで決まらない「重ね合わせ」という特殊な状態になるとされる。シュレディンガーは、粒子の状態に応じて毒ガスが出る箱にネコを閉じ込めた場合、箱を開けて観測するまで、ネコは生と死が重なり合った不可解な状態になるとして、量子力学が抱える問題点を指摘した。
千葉電波大の奇異愛教授らのグループでは、1時間に50%の確率で放射線を出すラジウムと、放射線を検出して青酸ガスを放出する装置、そしてネコを閉じ込める箱を用意。シュレディンガーが提唱した実験装置と同じ条件で、ネコの生死を確かめる実験を10回繰り返した。
その結果、10回の実験全てでネコは生存。確率的に5回は箱の中からネコが死んだ状態で見つかるはずだが、実際には1回もネコは死ななかった。
ネコが生存した理由について、論文では「ネコを箱に入れようとしたが、嫌がってすぐに逃げ出してしまった」と説明。何度箱に入れようとしても、引っ掻いたり噛んだり強く抵抗したことから、「この実験でネコが死ぬことはあり得ない」と結論付けた。
さらに、「量子以上に身勝手な振る舞いをする、ネコの生態を無視したこの思考実験は、思考の前提で既に誤っていた」として、シュレディンガーの想像力の欠如を指摘。「おそらく彼はネコを飼ったことがないのだろう」と結んでいる。
論文は英科学誌「フェノメノン」夏休み直前特大号に掲載された。また、ネコを使った今回の動物実験は、学会や国が定める実施手続きを踏んでいなかったことから、研究を主導した奇異教授は倫理規定違反により、100%の確率で学会から除名されることが決まった。