Kyoko Shimbun 2018.06.20 News

経営ピンチの野球用品店、サッカーコラボで復活目指す これは嘘ニュースです

オフサイドスポーツが販売中のサッカーバット
 サッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会で盛り上がるサッカー人気にあやかろうと、東京都の野球用品店が、子供向けにサッカーデザインを取り入れた野球用品の販売を始めた。オーナーの三浦さんは「サッカー少年を野球少年に転向させたい」と期待を寄せる。

 サッカーデザインの野球用品を販売するのは、大田区の野球用品専門店「オフサイドスポーツ」。創業以来50年以上野球用品のみ取り扱ってきた老舗で、有名なプロ野球選手も少年時代に多く来店。店内にずらりと飾られた往年のプロ選手のサイン色紙がその伝統を物語る。

 しかし近年、少子化の加速やサッカー人気に押されて、子供の野球人口は激減。店の売り上げも右肩下がりだ。中学体育連盟の資料によると、軟式野球部に所属する中学生は年間2万人ペースで減少しており、このまま続けば、2026年には全ての中学校から軟式野球部が消滅する計算になる。

 昨年、先代のオーナーである父から店を託された三浦さんは危機感を覚え、サッカー少年の興味を引き付けようと店名を「野球のミウラ」から「オフサイドスポーツ」に改名。店舗もサムライブルーを基調に、日本代表のトレードマークであるヤタガラスのデザインをあしらうなど、一見したところサッカー用品店と見紛うほど大幅にイメージを変えた。「いきなりサッカー少年にバットを握らせるのは難しい。まずは店に入ってもらうきっかけから作れれば」と三浦さんは話す。

 さらに、サッカーデザインを取り入れた野球道具の製作と販売を開始。第1弾として今月、サッカーボール模様のバット「サッカーバット」を売り出した。奇抜なデザインがネット上で話題を集めたが、まだ買い手はいないという。

 三浦さんの努力にもかかわらず、客足はリニューアル前に比べて激減。W杯が始まった14日からは店内でサッカーを観戦するパブリックビューイングも催しているが、「それまで足しげく通ってくれていた常連客までなぜか来なくなった」と三浦さんは首をかしげる。

 来月にはコラボグッズ第2弾として、セ・パ両リーグのマスコットキャラをプリントしたサッカーボールの販売を始める。

 「まだまだサッカー少年の心がつかめていないのかもしれません。いつか彼らを野球少年に転向させてみせます」

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