Kyoko Shimbun 2016.06.27 News

30年間空振り 的中率0%の地震予知プログラム これは嘘ニュースです

東日本大震災当日も予知を外した
 地震研究を行う独立行政法人地震予知技術研究所(京都府京田辺市)は26日、的中率0%の地震予知プログラム「零(れい)」を実用化すると発表した。運用開始後30年間、1度も予知に成功したことがないという。

 「零」は1981年、地震予知を目的に科学技術庁(当時)が立ち上げたプロジェクトの1つ。過去に起きた地震の震源・規模などのデータをもとに、地震の発生周期を割り出して予知に生かす仕組みで、同研究所がこれらのデータを解析するプログラムの作成に当たった。

 86年の運用開始後、翌日に予測される地震の震源域と最大震度を毎日発表してきたものの、これまで当てたことが1度もなく、1万1千日近く経った2016年現在もなお成功していない。日本のほぼ全土で揺れを観測した11年3月11日の東日本大震災でも「トカラ列島/最大震度3」と予知に失敗している。民主党政権時代には、事業仕分けの対象にもなったが「1度でいいから当てるところを見てみたい」という所員の熱意が伝わり、2位どころか最下位レベルながらも予算カットを免れた。

 予知を外す原因としてプログラムの深刻な欠陥が考えられるが、開発当時を知る元所員によると「零」は実際には外部委託で開発されており、その上8次下請けまで仕事が回された結果、誰がどのように作ったか特定が困難になってしまったという。その後何度もプログラムの修正を試みたが、どこかを書き換えると必ずエラーが発生する「おそらく書いた本人も仕組みが分からないヴォイニッチ手稿のようなプログラム」(元所員)だったことから、結局手を加えず、奇跡的なバランスを維持したまま的中を見守る方針を採ったようだ。

 研究所では気象庁と連携し、来年度にも「零」が揺れを予測した地域に対して「無震安全宣言」を発令するほか、将来的には入力値を少しずつ変えた「零」を導入した数千台のコンピューターを相互運用し、地震が起こりそうな震源域を絞り込む研究に役立てたいとしている。

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