Kyoko Shimbun 2013.01.14 News

『ビブリオ古書堂の事件手帖』に販売差し止め命令 東京地裁 これは嘘ニュースです

『ビブリア古書堂の事件手帖』(三上延/アスキー・メディアワークス刊)
 3巻で340万部を超えた三上延さんの人気ライトミステリ小説『ビブリア古書堂の事件手帖』(アスキー・メディアワークス刊)のパロディ小説『ビブリオ古書堂の事件手帖』(三上廷/上海電波有限公司刊)に対し、東京地裁は13日、「原作を尊重する態度が見られない」として、原告が訴えていた販売差し止めの仮処分申請を認める判断を下した。

 『ビブリア古書堂の事件手帖』は、古書店の店主である栞子(しおりこ)が、古書にまつわる謎や秘密を解き明かしていくミステリ小説。表紙に描かれているように長い黒髪と清楚な容姿、また極度の人見知りながらも、古書についての知識が非常に豊かという栞子のキャラクターも人気のひとつだ。

 今回、販売差し止め命令を受けたパロディ小説『ビブリオ古書堂の事件手帖』は、主人公の名前こそ同じ栞子だが、容姿はくせ毛の短髪。性格も静謐(せいひつ)な古書の世界に没頭する人見知りではなく、構内で踊りながらランチパックでも食べていそうな快活さが特徴だ。

 また、作品を引き立てるその他の登場人物についても、本来、栞子の妹であった「文香(ふみか)」が弟の「文也」になっているなど、「大胆なアレンジ」の名の下に、原作が持つ独特の雰囲気をピンポイントでぶち壊す手際の良さが一部読書家の間で話題になっていた。発行元によると、買い間違い需要により、4刷9千部が発行されたという。

 東京地裁は「そもそも設定を変える必然性が不明であり、原作に対する尊重の姿勢が全く見られない」として、販売差し止めを主張する原告の訴えを認めた。

 今回の販売差し止め命令に対し、パロディ本の発行元である上海電波有限公司の担当者は「パロディという二次創作としてならば許されると思っていただけに残念。過去さまざまなパロディ本を出してきた弊社だが、これだけ数々の設定を改変しておいて、オフィシャルを名乗らなかった点だけは評価してもらいたい」と、コメントした。

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